精子の動きを確認
性交後検査とは
不妊の原因を調べるには男女それぞれで行うものもありますが、性交渉を行った後にしか調べる事が出来ない性交後検査もあります。
性交後検査とは、女性の子宮頸管から分泌される頸管粘液と男性の精液との適合性を調べる為に行われます。
女性の頸管粘液は異物の侵入を防ぎ、精子が子宮の奥の卵管へ進む手助けをします。
しかしこの頸管粘液と精子の相性が悪いと、精子は頸管粘液に阻まれて奥へと進めない場合があるのです。
それぞれの生殖機能や精子・卵子に何の問題がなくても、適合性が良くないというケースも珍しくありませんので、分泌液の相性が不妊に関係していないか調べ、
不妊治療の方法を探すきっかけとします。
ヒューナーテスト
実際に性交渉を行った後に女性の体内を調べ、子宮口や子宮腔内それぞれの場所にどの程度精子が存在しているかで精子の進み具合を調べる為に行われます。 基礎体温や超音波検査などで排卵予定日を予測し、その日の午前中に性交します。 射精後は精液が出てしまわないように横になったまま30分程そのままで、性交後2時間以内に検査機関で膣口・外子宮口・頸管内・内子宮口・子宮腔から 粘液を採取します。それぞれの場所にどのくらいの精子が存在しているか、またその精子の活動の様子、運動具合もチェックします。 検査の結果それぞれの場所で活発に動いている精子が見つかれば適合性は良いと、しかし精子が見つからない、活動していない等の場合には陰性と判断されます。
ミラークルツロック検査
ミラークルツロック検査とは、実際には性交渉を行わず頸管粘液と精液を別々に採取して調べる方法です。 性交を行わずに頸管粘液と精液の相性だけを観察しますが、頸管粘液は分泌量が増える排卵予定日近くに採取するのが望ましいでしょう。 ヒューナーテストと同じよう基礎体温や超音波検査によって女性の排卵日を予測し、その日に女性から頸管粘液、男性からは精液を同じ時間帯に採取します。 採取した粘液と精液はスライドグラス上で接触する部分ができるよう、隣同士にして載せて異物混入しないようにカバーガラスで覆い、 室温で2時間程度おいてから顕微鏡で検査を行います。頸管粘液内に精子がどの程度侵入しているか、また精子の運動程度をチェックします。